対人関係療法
対人関係療法は「一般的な対人関係へのアドバイス」とは全く異なる科学的に検証された精神療法です。治療者は、「現在の対人関係の問題」と「それに影響する病気の症状」に焦点を当て、患者さんが「自分が困っている状態や出来事をコントロールする」と言う体験を繰り返していけるよう導きます。治療を通じ患者さんが問題処理能力や自己肯定感を高めていけるので、現在の対人関係を改善し、症状を改善し、将来の予防にもなる精神療法です。
1.エルデは 日本で 対人関係療法(IPT)を行っている数少ないクリニックです
対人関係創始者のマーナ・ワイスマン博士と
対人関係療法の創始者、コロンビア大学教授のワイスマン博士とお目にかかれました。日本がお好きな方で、物腰の柔らかい先生です。
著書は、水島広子先生が翻訳されました下記の本です。
「対人関係療法総合ガイド」
「臨床家のための対人関係療法クイックガイド」
対人関係療法を精力的に取り組んでいるジョン・マーコヴィッツ博士と
対人関係療法の先端をいき、現役でもバリバリの対人関係療法家のコロンビア大学教授のマーコヴィッツ博士とお目にかかりました。
水島広子先生の兄貴分です。とても気さくで、物腰の柔らかい方です。
まさに、対人関係療法家が植物的であるのにぴったりな先生です。この方こそ、対人関係療法家だと思いました。
トラウマ、PTSDにも意欲的に取り組んでいます。
著書は、ワイスマン博士と共著の上記の本です。
ワイスマン博士、マーコヴィッツ博士ともに当ホームページへの写真の掲載を快く許可して下さいました。
2011年6月23日に院長が国際対人関係療法学会(is IPT)、アムステルダムにて摂食障害の研究を発表しました。
2012年11月22日に院長が、ドイツ精神神経学会総会(DGPPN KONGRESS)、ベルリンにて、摂食障害の研究を発表しました。
2014年5月16日-17日に院長がドイツ フライブルク大学で対人関係療法のワークショップを受けました。
これは、フライブルク大学精神科病院です。林の中に囲まれてとても静かで暖かみがある開放感のある病院です。
フライブルク大学 精神科 精神療法教授 シュラム教授と
2016年7月13日に院長がドイツ フライブルク大学で対人関係療法ワークショップ 児童・思春期版対人関係療法のワークショップを受けました。
7月15日には、ドイツ対人関係療法学会の開催式・会議に出席しました。
ドイツ フライブルク大学教授のシュラム博士と今回で3回目の会談です。
シュラム教授はドイツの対人関係療法の第一人者で、対人関係療法の治療者教育をドイツ国内で精力的に取り組んでいます。国際対人関係療法でも活躍されています。
シュラム教授はとても繊細で柔らかい方です。そしてもの凄い量の仕事をこなされます。私はに習うべき点がたくさんあります。
シュラム教授は、当ホームページへの写真の掲載を快く許可して下さいました。
2019年10月10日-12日に院長がドイツ フライブルク大学で対人関係療法のワークショップを受けました。
今回のワークショップは早朝から夜まで、講義、ディスカッションと、参加者同士の患者-治療者役のロールプレイ練習漬けでした。内容も前回と比べ新たに加わり、宿題もあり、非常に厳しい勉強会でした。終了後も、まとめの報告書をドイツ語で書いて提出するなど、勉強漬けでした。しかし、とても実りの多いワークショップでした。
対人関係療法(IPT:Interpersonal Psychotherapy )の簡単な紹介
- エビデンスベイストな(科学的な研究の結果、治療効果があると立証された)、世界で行われている「短期(間集中)精神療法」です。
- 対人関係療法(IPT)は、セッション回数をあらかじめ決めて行う期間限定の治療ですが、その効果は治療終了後も維持されることが臨床研究で明らかに示されています。
- 特に、うつ病、摂食障害(過食症・拒食症)、PTSD(トラウマ関連障害)、不安障害への有効な治療と証明されています。
対人関係療法体験記
対人関係療法の結果 - 日本では、水島広子先生が第一人者として対人関係療法専門のクリニックで治療を行うとともに、普及啓発に努めておられます。
(対人関係療法の詳細については、どうぞ水島広子先生のクリニックHP・数々の著書にてご覧下さい。
メンタルクリニックエルデでは、
- 対人関係療法研究会のワークショップにて、「国際的なIPTトレーナー」である水島広子先生による正式なトレーニングを定期的に受け、臨床経験を積んでいる「医師、臨床心理士、公認心理師、および精神保健福祉士」が対人関係療法にあたります。
- いずれのIPT治療者も、IPTを受ける方が「安心・安全」を感じながら治療を進めていけるように、患者さんとの共同作業であるという目線をもって一緒に治療を行います。
- 摂食障害(過食症・拒食症)、PTSD(複雑性PTSD,トラウマ関連障害)、持続性抑うつ障害(気分変調症・気分変調性障害)の対人関係療法を積極的に行っています。
・摂食障害について
・PTSDについて
・持続性抑うつ障害(気分変調症・気分変調性障害)特に、過食症の方の治癒率は高く、院長坂本が、左記写真の通り、国際学会で発表しました。また、翌年は、ドイツ精神神経学会総会で、摂食障害の発表をしました。 - 2016年7月、院長が対人関係療法の書籍を共同執筆しました
「トラウマセラピー・ケースブック」です。
専門書ですが、エルデでどのようにして複雑性PTSDに対する対人関係療法が行われているかが、対話形式で分かりやすく書かれてあります。 - 対人関係療法ご希望のご家族の相談をしております
- 対人関係療法は、カウンセリングとは違います。
医学的に有効性が認められた精神療法です。
現在の対人関係の問題と、それによる影響する病気の症状に焦点を当て、対人関係での問題を一緒に考え、行動していただき、対人関係の問題を処理できることによって、病気の症状を治していくものです。
そうすることによって、現在の対人関係を改善し、症状を改善し、将来も予防するものです。
2.メンタルクリニックエルデ の 対人関係療法(IPT)について
IPT 治療の対象
- 摂食障害(特に、過食症の過食嘔吐を伴うタイプには治療効果の実績が全世界で認められています)※ 拒食症は身体管理を終えた方(体重30kg以上)が対象になります。※ IPTは他の治療と違い、体重を量る・体重管理・食事指導など患者さんの苦痛になることはしません。(水島広子著「拒食症・過食症を対人関係療法で治す」をご覧下さい)
- PTSD(心的外傷後ストレス障害)/(複雑性PTSD)トラウマ/トラウマ関連障害
PTSDに関しては、他の曝露療法のような患者さんの苦痛になることはしません。
(水島広子著「対人関係療法でなおす トラウマ・PTSD」をご覧下さい) - 社交不安障害
- 持続性抑うつ障害(気分変調症・気分変調性障害)
- うつ病:薬物使用困難な(産褥期、妊娠時)うつ病
- 思春期危機(思春期の様々なうつ、親子間の問題など)
- うつ病に罹って夫婦・パートナー関係が更に影響している場合
☆注意:対人関係療法で治療する疾患(PTSDや摂食障害、等)や、状態に対して、全員の患者様に対人関係療法が合う・治療適応、となるとは、限りません。
治療適応でない場合は、予備診察・初診の時点、もしくは第0回目の施行後に説明させて頂き、別な治療法のご案内等を行います。
★対人関係療法は、全ての患者様にできる治療ではありません。非定型発達をお持ちの方の場合は適応外なることが非常に多いことをご了承ください。
アメリカでは非定型発達の方々は対人関係療法適応外になっています。
★重要:対人関係療法は対人関係をよくするための治療ではありません。対人関係を利用して、院外(自宅・友人・学校・職場など)で実践していく治療です。
★ 対人関係療法を受けられた患者さんの体験記
IPT 治療の回数・期間・料金について(保険診療ではなく別途料金が出ます)
※ 当クリニックではIPT希望の方の診察の後に、無料で心理士がIPTの説明を致します。
当クリニックでは、基本的に「1週間に1回、17回1クール(0回の予備IPT)」の対人関係療法(IPT)を行っています。
また、 IPTを受けたいが週に1回だと経済的に厳しい(近年のコロナ禍による生活スタイルの変化・物価高などにより節約せざるを得ない)という方のために、 新しいIPTの形として、1週間に1度ではなく、3〜4週間に1度、17回1クールという方法を始めました。ぜひご利用ください。
※ 対人関係療法(IPT)は、専門的な、予約に基づく治療となりますので、1回50分のセッション料金として、保険診療費 + ¥ 17,000(<対人関係療法費用/自費>税抜き料金)を申し受けております。
※ 対人関係療法の行っている曜日・開始時間は、以下です:
ご希望/ご事情に応じて多少の前後は可能です。
月曜日:9:30~13:10、 16:00~19:00 から開始。
火曜日:9:30~13:10、 16:00~19:00 から開始。
水曜日:9:30~13:10、 16:00~19:00 から開始。
金曜日:9:30~13:10、 16:00~19:00 から開始。
土曜日:9:30~14:30 から開始。
IPT 治療の流れ
1. 電話にて対人関係療法(IPT)の予約
遠方の方、何度も来院が難しい方は、あらかじめ問診用紙に書き込んで、持参なさって下さい。当日、心理の予診が取れず、医師のみ場合は、問診用紙に診察前に記載頂き、持参されると、初診がスムースに行きます。
または、郵送されるか、FAX、またはメール、でお送り頂くかとなります。
これについては、お電話にて相談させて頂きます。
問診用紙のダウンロードは、ここから
⇒ 問診用紙 ( 一般用 摂食障害用 )+ 一般外来初診用
なお、対人関係療法用の問診用紙だけでなく、
一般用の問診用紙 問診票ダウンロード(pdf形式)にもご記載下さい。
初めての方は、お電話にて「対人関係療法を希望します」、もしくは「対人関係療法に興味があります」等の旨をお伝え下さい。
そうでない場合は、対人関係療法担当からの問診が受けられず、2回以上の来院となる事がありますのでご理解頂ければ幸いです。対人関係療法優先外来予約についてをお読み下さい。
北海道、九州、東北、関西など遠方からの患者様で何度も来院して頂くことは、患者様にとって負担です。このため、これらの患者様は、前もって、対人関係療法を受ける理由(現在病状と病気の歴史)、とダウンロードして頂いた「問診用紙」を、メールにて送って頂く事もできます。詳しいことは受付・心理士にご相談下さい。
2. IPT外来の初診
予備診察と本診察の目的
- 病気の確定診断
- 他の疾患の有無
- 対人関係療法の適応となるかどうかの判断
- IPTの医学的説明(医師)
- IPTの案内(IPTスタッフ:臨床心理士、精神保健福祉士)
- 治療の具体的日程の相談
- 第0回目までに書いて頂く「問診用紙など書類一式」のお渡し。既にダウンロードし、記入済みの方は、持参頂くかお送り下さい。
- 気になる点、ご質問が有れば、どうぞお尋ね下さい。
- 予備診察は、新患扱いの初診での初診診察です。院長が行います。保険診療ですのでご安心下さい。
- 対人関係療法の案内・説明は心理士が致します。無料ですのでご安心下さい。
- 予備診察をキャンセルされる場合は、2日前までに必ず電話連絡をして下さい。
- 予備診察で、対人関係療法が適応できないと説明があることもあります、この場合、別は方法をご説明します。
3. お渡しした書類一式をお持ち頂き、事前面接として第0回目のセッションを行います
第0回目のセッションの目的
- 対人関係療法の適応となるかどうかの再確認をします。
- 対人関係療法を受ける準備面談として、発症のきっかけ、悪化・変化した時の人間関係や出来事について伺います。
- 現在進行中の対人関係や出来事について伺います。
4. 「週一回、決まった時間」で「17回のセッション(0回を含む)」を設定し、対人関係療法(IPT)を始めます
5. キャンセルについて:キャンセルは前日までの早い段階でキャンセルを電話でして下さい。
当日のキャンセルの場合はキャンセル料が発生します。
金曜日・月曜日の場合は、前々日までにご連絡下さい。
0回目のキャンセルの場合も、前日までに必ずキャンセルのお電話をお願いします。
3.メンタルクリニックエルデ の 対人関係療法(IPT)を受ける皆さまへ
IPT 治療者からのメッセージ
- 治療に行く、というご自分のモチベーションを維持できるよう、17回の期間限定、短期集中という枠組みとなっています。
- IPTは、困っている症状を「医学的に捉える」精神療法です。
- 治療の中では、現在進行中の対人関係や出来事について扱います。
- 「困った言動は病気の特性からくる症状」であって、コントロールが効かない状態であり、性格の問題ではないことを丁寧に説明します。
- 最初そうは思えなくても、徐々に理解が深まっていくことを目指しましょう。
- ご家族や関係者の方に理解して頂けるよう、治療者がしっかりお手伝いします。
- IPTは、治療目標に焦点を絞り、ご自分が日常生活の中で試しに実践した結果を、治療者と検討しながらゴールを目指す共同作業です。
- 皆さんは、一人ぼっちで頑張る必要はありません。治療者と一緒に目標に向かって、出来そうなことから取り組んでいきましょう
対人関係療法治療者は、対人関係療法研究会の入門講座・応用講座を終了し、治療者になっただけではありません。
対人関係療法治療者は、「対人関係療法の質を維持」し「向上」しなければなりません。
このため、当院の治療者は、常に水島先生が主催される「対人関係療法研究会」に参加し、そこで厳しいトレーニングを受け、新しい話題も聴講しております。
また、新しい書籍・文献を読み、当院内でカンファレンスを開き、常に向上するために邁進してまいります。
★ 対人関係療法を受けられた患者さんの体験記
メンタルクリニックエルデでの対人関係療法の結果
4.対人関係療法ご希望のご家族の相談:
摂食障害のお嬢様をお持ちで、対人関係療法ご希望のご家族の相談:
摂食障害のお嬢様が、医療にかかりたくない、クリニックに行きたくない、と思っている。
ご家族が、対人関係療法を希望するもお子さまが行きたがらない、受けたがらない。
ご家族が、お子さまにどのように接したらいいのか分からない。
ご家族が、当院にどのようにお子さまを連れてきたらいいか知りたい。
ご家族の悩みを聞いてアドバイスが欲しい。
摂食障害だけでなく、トラウマのお子さまの相談。
など。
以上の相談枠を設けております。
相談料金: 12,000円(税別)、30分~40分。
予約制ですので、お電話にて予約をお願いします。
相談担当:院長、心理士
IPT 治療者紹介
メンタルクリニック エルデ
院長:坂本 誠(さかもと まこと)
聖路加国際病院 登録医
対人関係療法研究会
★コメント★
「IPTでは、患者さんが安心できる環境を一緒に考え作っていくプロセスのなかで、『治療者が患者さんの代弁者』となる時期もあります。
徐々に、ご本人が「自分でもできた」「人に気持ちを伝えられた」と自信を重ね、自尊心を育てていき、良くなったと感じられる治療をめざします。」
海野 素麗(うみの そら)
公認心理師
精神保健福祉士
東京福祉大学心理学部心理学科修了
国立音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ科修了
アティテューディナル・ヒーリング(AH);
AHの
ワークショップファシリテーター
グループファシリテーター
対人関係療法研究会
音楽教育に従事し、感じる心やコミュニケーション力を育て、人とのつながりを大切にした指導を実践し、セミナー等も行なってきた。
また、相手を変えようとしないことが変化を起こすことにつながることや、AHの共存の聴き方で、人生をとらえる別の選択肢があることに気づくことができる経験を重ねてきた。
水島広子先生より対人関係療法のトレーニングを受け、メンタルクリニックエルデにて、対人関係療法の専門治療者として研鑽を積む。
★コメント★
IPTでは、自分のプロセスを歩むことができるあたたかい治療を提供し、安心できる場所から新しいパターンを始めることができます。人間のあたたかさや患者さん自身に備わった力につながる治療をめざしています。
沢宮 容子(さわみや ようこ)
臨床心理士
筑波大学大学院教育研究科修了、博士(心理学)
筑波大学人間総合科学研究科 名誉教授 臨床心理学
東京成徳大学 応用心理学部臨床心理学科 教授
日本カウンセリング学会副理事長
日本ポジティブサイコロジー医学会評議員
対人関係療法研究会
水島広子先生より対人関係療法のトレーニングを受け、メンタルクリニックエルデにて、対人関係療法の専門治療者として研鑽を積む。
★コメント★
対人関係療法は、実証性を基盤としている点で、認知行動療法と双璧をなす治療法です。
日本で対人関係療法を行っている数少ないクリニックの一つであるエルデで、皆さんの問題解決に向けたお手伝いができればと思っています。
池田 雪(いけだ ゆき)
公認心理師
臨床心理士
青山学院大学文学部二部英米文学科卒業
東洋英和女学院大学大学院人外科学研究科人間科学専攻臨床心理学領域修了
対人関係療法研究会
行政機関等で子どもから大人まで、幅広くカウンセリングを経験する。
コロナ禍以降、オンラインカウンセリングやメールカウンセリングにも従事する。
社会人経験を経て臨床心理学を学ぶために大学院へ進学し、社会的養護の当事者に関する研究に取り組む。
厚生労働省 摂食障害外来治療 研修受講。
★コメント★
摂食障害、トラウマ、慢性的なうつ状態など、ぜひ一度ご相談ください。